ブナの原生林にいだかれて。

海の次は、山だ。 それも第一級、世界遺産の白神山地十二湖めぐり。
ガイドの斉藤富士子さんの案内で歩きつ止まりつ、見上げれば木漏れ日が降りそそぎ、 ブナの葉の葉脈がくっきりと浮かび上がって目に染み入るようだ。
ヘビースモーカーの肺がみずみずしい空気に満たされた(気がする)。
ブナ、タラノキ、ウルシ、カシワなど目の前の木々の名前を、次々と教えてもらうそばから忘れてしまうのが我ながら情けない。 「鶏頭場(けとば)の池」にはアカショウビンの指定席があるそうで、しばらく待ったが拝顔叶わず。

やがて十二湖の中の"宝石"「青池」に着く。
その美しさはいろいろに形容されているが、深いインディゴ・ブルーの湖面は周囲を覆う巨木群とわずかな空を鏡のようにくっきりと映し、 水深9mほどの湖底を無限の深さに見せている。
「ほら、右の方に沈んでる大木、ちょうど1週間前に倒れたブナの木」と斉藤さん。

いつかは歩いてみたかった白神山地。
今回はちょっと敷居を跨いだくらいのことだが、満々と水を湛える十二湖(実際は33の湖沼群)や深浦の豊かな漁業資源を見るにつけ、 緑のダムと言われるブナの森がもたらす水の恵みを思わずにはいられない。

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NOTES

白神山地

白神山地は、青森県から秋田県にかけて広がる総面積約13万ヘクタールの山岳地帯です。世界でも最大級のブナ原生林が広がる手付かずの貴重な自然です。...続きを読む

十二湖

十二湖は世界自然遺産白神山地周辺の湖群です。1704年の大地震によって川がせきとめられ形成されたという「十二湖」は、大崩山山頂から眺めると十二の湖が見えることから名づけられました。 ...続きを読む

ブナ

ブナ科の落葉広葉樹で、寿命は200年ほど。自然に放置して倒れたブナは他の樹木や生物の生存に欠かせない栄養分を供給します。...続きを読む

アカショウビン

十二湖に生息する虹色の野鳥。体長は25cmほどのカワセミ類で、夏に鶏頭場の池などで見ることが出来ます。。

青池

津軽国定公園「十二湖」を代表する「青池」は、全国でも珍しく、青インクを流し込んだように真っ青な湖水を湛えています。...続きを読む